ソウル・アンダーテイカー 中村江里加
時に、愚者であることは幸せあるかもしれない。
自らを愚者と割り切ることが出来たならば。
「ダブルブリッド」の中村江里加の新作。といっても多分正月に買って少しずつ読んでいたもの。最近、読みが遅い。いや多分疲れているのであろう。
内容は御馬鹿さんの少女が死神の銃と出会い、迷える死者の魂から生まれる「羊」を月に還す「魂の葬儀屋」(ソウル・アンダーテイカー)になるという物語だが、物語の焦点は、一見、愚鈍としか見えない主人公、江藤比呂緒の純粋で特異、いや、多分、善良な思考である。別な意味で彼女は「天使」である。
彼女を巡る物語はあまりにも語られないが、それでも彼女は美しい。
いずれ続編の書かれることを期待する。いや、「ダブルブリッド」の続編もまた楽しみであるので、色々複雑ながらも。これも楽しめました。
- 作者: 中村恵里加,洒乃渉
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/02
- メディア: 文庫
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