最終回

ついに、新選組!も最終回。母の叫び「近藤勇、よく戦った!」は泣ける。
逆に滝本捨助の暴走は必要だったか、疑問。
良かったのは最後まで、当時の人の視線を捨てなかったこと。
桂、西郷、会津候、有馬、土方、勝などがそれぞれの立場で近藤の処刑を語るあたりがいい。

逆に、近藤の処刑ですべて終わり、「完」になってしまうのは……
分かるんだけど、分かるんだけど、何か欲しかった。
最後の付録シーンで、新撰組のその後を語るよりは、一人一人の死を語って欲しかった。
あるいは、イメージ回想シーンではなく、近藤さんの首を奪い取って会津候の元に
戻っていく斉藤の話が欲しかった。
ああ、そういう話が。

あと、尾形俊太郎が最終回でああいういい動きをするとは。
原田佐之助が暴走しそうなところを綺麗にまとめて見せたのがよい。
個人的には原田には満州に行って欲しかったなあ。

上海退魔行 〜新撰組異聞〜」というTRPGで、新撰組を再確認した身としては、
当時の視線、時代認識を生かし、なおかつ、現代的なフィクションをまとめ上げた
三谷版「新選組!」は実に面白い大河ドラマでした。
三谷さんだから出来た、現代的なモノガタリだったと思います。
来年の「義経」がどうなるか、楽しみである。