種デス 残る命散る命

 マルタ沖海戦後半。
 キラ介入によって、混乱する戦場。それでもミネルヴァ撃沈に全てを注ぎ込むオーブ艦隊。カガリの静止ももはや空しい。オーブ軍のムラサメ・パイロットたちは国のため、傷ついたミネルヴァへ特攻。連合軍の一員としての使命を果たす。その猛攻に、ルナマリア機、レイ・ザ・バレル機ともに大破、ルナマリアは重傷、レイも負傷。エンジニアにも被害が出た模様。
 キラの介入で怒り心頭に達したシンは、種割れを起こし、奪取された機体のうち、アビスを撃破。アウル・ニーダ死亡。もう少しドラマがほしかったね。
 シンはそのまま、狂戦士(バーサーカー)と化してオーブ艦隊へ突入。この辺、主役というよりも、敵役っぽい。大丈夫かシン? それとも、そういうシナリオかい、監督!
 キラも暴走。「カガリを泣かせるな」と、セイバーを微塵切りに。なんというか、よく理屈のわからない世界。いいたい路線は分かるけれど、駄々っ子の理屈でもあるよな。
 トダカ一佐はオーブの国益のため、死ぬことを決意し、ユウナらを脱出させた上、空母を前進させる。シンのインパルスがソード形態で突入、トダカ一佐ごと艦橋を切断。オーブ艦隊壊滅。あのシーンを入れ込む。でも、シンは知らない訳で、これはもったいなくない? 
 放映時間のほとんどが戦闘で、続々、重要キャラが被弾、メインのMSはインパルスとAAサイドをのぞいて大破、オーブ艦隊も壊滅、ファントム・ペインも残るは、空母と仮面男のみか。インパルスは三形態換装に、ニュートリオン・ビーム照射と大盤振る舞い。地中海編の終了間近(MS乗り換え)を感じさせる展開でした。
 
 トダカ一佐とオーブ艦隊の壊滅は、オーブの連合軍参戦という政治的に苦渋の選択を、唯一、解決するものでした。それゆえに、今回の主役はキラでも、シンでもなく、トダカ一佐のものであったと。合掌。
 
 次週はまた回想シーンてんこもりらしい。

PS

アークエンジェルへ行け!」は分かるけれど、そのままでは物議を醸しそう。彼らを受け入れたアークエンジェルが暴走するようでは、トダカ一佐はじめオーブ艦隊の犠牲はまさに無駄になってしまうかも。
 さて、どこに理想の解決はあるのか?

PS2

 戦闘の派手な回と何もない回想シーンの回がどうもアンバランスで困る。今回ももう少しメリハリつけてほしい反面、アクションで押し切られたから、満足したとも言える。
 二度目になるが、これが土曜日6時で、「エウレカセブン」が日曜日朝7時なのは、色々な現実を表しているように思う。
 毎回、戦闘シーンを入れるか、図式をもっと分かりやすくして欲しい。
 陰謀劇も全体像が分からないと、トダカ一佐さえ無駄死にに見えて、もどかしいよう。

PS3

 キラ&ラクスのアイキャッチ、謎の全員集合EDが奇妙な感じ。イデオンEDへ向かってただひたすら走るのか?