散らばる携帯

 本日の読売新聞朝刊1面「編集手帳」によれば、JR西日本の事故で、つぶれた先頭車両にやっとレスキュー隊員が入ると、携帯電話が散らばり、その多くが着信のあったことを示す、点滅する光を放っていたという。「編集手帳」はそれを消えゆく魂、あるいは、言霊のようになぞらえる。
 幻想的でありつつも、その光に込められた祈りは、悲しくも届かなかったものばかりである。