ベールは土地経済システムから発生

 ジャーナリスト・田中宇のメルマからhttp://tanakanews.com/f0407saudi.htm

 イスラム圏で女性の顔を隠すヘジャブ(ベール)は婚姻による農地の細分化を避けるため、発生したものである、と。
 氏は徹底した資料読みで国際社会を分析するという独自のスタイルをとっているのだが、最近。サウジアラビアに研究員として招かれ、メルマはサウジ日記になっている。今回は「服飾に見る伝統パワー」ということである。
 このあたり、イスラム教というのは、やはり「砂漠世界」において、合理的な要素を持つ進化した宗教なのだと言える。
 ここで「進化」とか「合理的」を、西欧文化的な科学主義と混同しないで欲しい。イスラム教は、サウジアラビアを中心とした砂漠地帯で発生し、血族を大事にしつつ、社会性の高い文化を形成するために、「メソポタミア文明」「アラブ文化」「ユダヤ教」「キリスト教」から純化されたものだ。それは徹底した「アラブ世界での社会性」を維持するために、最適化されている。もちろん、イスラム化された「神の王国」から外れてしまう人々はいるが、自由化で混沌とし、崩壊する自由主義社会とは異なる秩序を持つ。(多分、ワタシはそこでは生きられないのだが……) その世界を妬むのもまた大人気ないような気がする。
 「ブルーローズ」用のネタのつもりが、宗教経済論になってしまった。