さらば親和

2005年3月1日禁止カード発表
 TCGマジック:ザ・ギャザリングには世界的なトーナメント管理組織、DCI(デュエリスト・コンボケーション・インターナショナル)があり、年に4回、トーナメントで使用が制限されるカード・レギュレーションの変更が行われる。
 これはトーナメント環境を正常化させるという意志の表れだが、時に、行き過ぎた実験的な環境を制御するために、何枚かのカードを禁止する場合がある。最近は《頭蓋骨締め》ぐらいで、ここ何年か大規模な禁止はなかったが、ついに、一昨年以来、世界を席巻していた親和デッキをスタンダードから排除することを決意したDCIは「五種のアーティファクト地形」と《電結の荒廃者》《大霊堂の信奉者》の禁止を発表した。
 正直、《神の怒り》が間に合わず、《放粉痢》プリズン系の影響を全く受けない親和デッキは、アンチ親和という形でしか他のデッキを許さない。親和より早い瞬殺コンボ・デッキか、親和対策を満載したメタデッキ、あるいはメタデッキ狩りでポイントを稼ぐメタメタデッキという図式が1年半続いたのは確かに不健康だった。
 そして、今回の宣言は「神河謀反」でも「神河救済」でも親和の優位を崩せないという予想を広げることになる。
 個人的には、ただ馬鹿速いだけの親和が全体のリズムを乱していたのは、インベーション初期のFireのようで、あまり面白くなかったので、今回の禁止は賛成。