超時空機動戦士SEED Destiny第五話?
種デス。OP前からミーア・キャンベル・コンサート。
前半は呆れるアスランがそれを見上げ、ホーク姉妹が左右からアタックをかけるという、よく分からない図式。
困ったのは、レイがデュランダル議長に甘える場面。
レイのクールなイメージが崩壊。
頬を染め、議長に飛びつくレイの姿は、腐ったお姉さま型が愛される、レイが実は女性だったと言う設定そのままの、甘えん坊少女です。
えー、もしかして、ツンデレ系のヤオイだったんですか、これは?
なんというか、この番組は誰(いや、どこの有明)の妄想ですか?
新三馬鹿トリオの顔見せがあり、後半は強奪戦隊三ガンダムの襲撃か?と期待させますが、そんなこともなく、後半はデュランダル議長独演会。
ここで、なんと議長はいわゆる軍産共同体によるアメリカ戦争国家ネタを披露。
確かにそのネタは、ここ200年、アメリカ合衆国を中心に進行中ですが、それはブッシュ大統領の持ちネタでして、日本のアニメがそのままぱくっても美味しくないですよ。だって、現実のほうが面白いもの。
もう一つの問題は、シナリオや演出が台詞の説明に頼りすぎだということ。
無印のSEED最終回付近のラウル・クルーゼにも少し見られましたが、台詞で説明して終わりというのは、アニメの手法じゃなくて、ラジオドラマですよ。口で説明するだけじゃなくて、場面にせい、というのがアニメですよ。
なぜ、その軍産共同体が推し進める戦争継続の陰謀を描かないのか? あの役立たずのブルーコスモス集団はどこにいるのか? 1クールの偉そうな台詞はどこへ消えたのか?
その上で、それらのエピソードをモビルスーツのバトルに還元するのがガンダムという作品ではないだろうか?
イラク戦争をガンダムでやりたいならば、「独裁国家」を撃破する1クールの後、「なぜか終わらない戦争」の悲劇に巻き込まれていく主人公たちの戦艦が世界を放浪し、世界の真実と戦えばよい。
そのための「戦艦」なのだ。
「イデオン」で、「ダンバイン」で、「Z」でなしたサンライズ・アニメの伝統を使わないのは不可解でならない。
私はガンダムのバトルが見たいのだよ。
さらに問題が一つ。
どうもキャラクター造形の不安が増してくる。
主人公シンが最近、あまりにもピュアだ。
第一クールのシンはオーブへの憎悪を押さえきれない「切れた若者」だったが、第二クールに入って、どんどん軟化。ここ2回で単に思慮の足りない若者になり、今回の議長独演会においては、ニュースを見たこともない街角の高校生のようなやりとりを返す。えー、君は戦争被災者として、性格が崩壊していたって設定じゃなかったのかね? 回想シーンと顔が違いますが、どうしたんですか?
それとも、みんな、デュランダル議長によって調教済みで、議長の前では子犬と化してしまうのだろうか?
シャアの重みは分かるが、こうキャラクターが崩壊していては、声優さんも大変だなあと。収録の現場で文句を言っても台詞の基本は変わらないからねえ。